自分のお葬式、あるいは家族のお葬式にどのくらいの費用がかかるのか、気になる方は多いのではないでしょうか。生前からお葬式のことを考えるのは不謹慎だと思われる方もいるかもしれませんが、葬儀にはある程度まとまったお金が必要となるため、安心のために準備しておきたいと考えるのは自然なことです。葬儀にかかる費用は、どのようなお葬式をあげるのかによって変わってきます。ここでは、お葬式の種類と一般的な料金の目安についてご紹介します。
葬儀費用の全体像
まず、葬儀費用としてかかってくるのが、大きく分けて3つあります。これらと、ドライアイス等の別途かかる費用を合わせると、葬儀費用の総額となります。
- お葬式にかかる費用
- 接待にかかる費用
- お布施
これらのうち、一番大きな金額になるのが、お通夜や葬儀・告別式といったお葬式そのものにかかる費用です。お葬式そのものにかかる費用には、会場の使用料や祭壇費用、棺、遺影、人件費、寝台車・霊柩車の使用料などが含まれます。どのような形で葬儀をするのか、またその規模などによって大きく変わってくるのがこの部分となります。
お葬式の種類別料金相場
それでは、もう少し具体的に、葬儀の種類ごとにかかる費用の相場を見ていきましょう。なお、ここで示す金額は、「いい葬儀」による「第4回お葬式に関する全国調査(2020年)」を参考にしています。
・一般葬
昔からよく選ばれるお葬式の形です。家族や親族だけでなく、友人や会社などで関わった人達にも参列してもらうため、規模は大きくなります。お葬式そのものに関わる費用の平均は約150万円。接待費やお布施などを合わせると、約240万円が相場となります。
・家族葬
身内を中心に小規模で行うお葬式です。近年、この形態を選ぶ人が増えており、一般葬の次に多くなっています。お葬式そのものにかかる費用は約96万円、接待費やお布施を合わせると約137万円が相場となっています。
・一日葬
通夜を省いたお葬式です。身内のみで行われることが多いですが、葬儀費用の総額は家族葬とさほど変わらないようです。お葬式そのものにかかる費用は約85万円、その他を合わせて約135万円が相場となっています。
・直葬、火葬式
通夜や葬儀・告別式を行わず、火葬炉の前でお別れをする形式のことを指します。お葬式にかかる費用の相場は約45万円、その他を合わせると約80万円が目安です。
・生前葬
自分のお葬式を生きているうちにあげるスタイルです。元気なうちにお世話になった人に対して感謝の気持ちを伝えたい、何らかの人生の節目に区切りをつけたいなどの理由で行う人もいます。生前葬の場合、内容によって料金の差が生じやすく、相場も分かりにくいのが現状です。小規模であれば50万円程度で執り行うことも可能。参列者の数や料理の有無などによってより高額になることもしばしばあります。